衛生管理者:蛋白質の分解・吸収・代謝と炭水化物・脂肪・主な消化器をまとめて一気に解説!

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本記事では、日本トップクラスに衛生管理者試験1種・2種を熟知している衛生管理者マスターの私ヒロヤが、衛生管理者試験の出題範囲である蛋白質の分解・吸収・代謝と炭水化物・脂肪・主な消化器について解説します。

人体の基本的な知識がたくさん登場するので、衛生管理者試験を受験予定の人は必ず知っておきましょう。

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蛋白質の分解・吸収・代謝の要点まとめと概要

1:栄養素の消化酵素は、「脂肪分解酵素(膵リパーゼ)」、「炭水化物分解酵素(アミラーゼ)」、「蛋白質分解酵素(プロテアーゼ:ペプシン、トリプシンなど)」に分けられる。

2:異化とは、体脂肪やグリコーゲンなどを分解して、必要なエネルギーを発生し、ATPが生産されることである。

3:同化とは、異化により生じたエネルギーなどを用いて、細胞を構成する蛋白質などの生体に必要な物質に合成することである。

■様々な蛋白質の働き

体内には約10万種類の蛋白質があるといわれ、それぞれ独自の働きをしている。

1:成長の促進・生命活動の調整や生体恒常性を維持するもの(ホルモン)

2:体内で触媒や酵素になるもの

3:体の「構造」を維持するもの

4:体を動かすもの

5:栄養や酸素を運ぶもの

6:カルシウムと結合するもの

7:免疫機能をつかさどり体を防御するもの

8:光や匂い・味を感じる受容体(レセプター)などがある。

◆無機塩類とビタミン類 栄養素には三大栄養素以外に、体組織を調節する無機塩類(ミネラル:カルシウム、リン、鉄など)とビタミン類がある。これらは分解酵素を持たないため、腸からそのまま吸収され、肝臓に運ばれる。

蛋白質の働き

蛋白質は、筋肉・内臓・骨・髪など身体を作る有機化合物の重要な構成物質である。

酵素やホルモンなど生命維持に必要な機能を担う主成分であり、不足すると、身体の機能がうまく働かないということになる。

アミノ酸が結合したもので、「蛋白質の分解・消化」とは、その結合が分離してアミノ酸に分解されることである。

蛋白質消化の過程

1:胃→ペプシン(消化酵素)の働きで、ペプトン(ポリペプチドが主成分)に分解される。

2:十二指腸→膵液に含まれるトリプシン(分解酵素)などで、さらにオリゴペプチド、ジペプチドなどに分解される。

3:小腸→腸の消化酵素・ジペプチダーゼの働きで、ジペプチドが最小単位のアミノ酸にまで分解される。

※エンテロキナーゼ:十二指腸にある加水分解酵素で促進作用があり、膵液の未成熟酵素トリプシノーゲンをトリプシンに変える。

※栄養素の消化酵素:

脂肪分解酵素(膵リパーゼ)

炭水化物分解酵素(アミラーゼ)

蛋白質分解酵素(プロテアーゼ:ペプシン、トリプシンなど)

吸収から代謝の過程

1:小腸→小腸壁絨毛の毛細血管から吸収され、分解されたアミノ酸が肝臓に送られる。

2:肝臓→アミノ酸の代謝が行われる。

3:肝臓では、アミノ酸の一部が蛋白質に再合成されたり、各細胞へアミノ酸のまま送られたりと、様々な蛋白質合成の材料として使われる。

4:余ったアミノ酸は、肝臓でアンモニアとなり尿素へと変換され、腎臓に運ばれ尿として排泄される。

代謝

代謝とは、生体内で生じるすべての化学変化とエネルギー変換のことである。

代謝の過程を物質の面からみた場合を物質代謝と呼び、異化と同化の2種類がある。

異化:細胞に取り入れられた体脂肪やグリコーゲンなどを分解して、生命活動に必要なエネルギーを発生し、ATPが生産されること。

同化:異化により生じたエネルギーなどを用いて、細胞を構成する蛋白質などの生体に必要な物質に合成すること。

※糖新生:飢餓時(絶食時)等、血中のブドウ糖量が低下したとき、肝臓でアミノ酸等からブドウ糖を作り出し血液中に供給する仕組み。

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炭水化物・脂肪の要点まとめと概要

1:炭水化物(糖)は、肝臓に運ばれた大部分が、エネルギーの利用や生理作用に関与するブドウ糖(グルコース)になる。

2:エネルギー源として利用されない余分なグルコースは、グリコーゲンに合成され、肝臓や筋肉に貯蔵される。

3:脂肪は十二指腸において、肝臓で分泌される胆汁によって乳化され、分解が促進される。

4:脂肪分解の大部分は、膵臓から分泌される膵リパーゼと胆汁の胆汁酸により行われる。

炭水化物(糖)

炭水化物(糖)は3大栄養素の一つであり、脳や神経などのエネルギー源として利用される重要な栄養素である。

糖質は、炭素・水素・酸素で構成される有機化合物で、体内にはわずかしか存在しない。

炭水化物の吸収と代謝

1:炭水化物(糖)は、単糖類にまで分解されて小腸の毛細血管から吸収される。

2:肝臓に運ばれた大部分の単糖類が、エネルギーの利用や生理作用に関与するブドウ糖(グルコース)になる。

3:多くは血液中に入って血糖となり、濃度はインスリンなどのホルモンで一定に調整されている。

4:エネルギー源として利用されないグルコースは、グリコーゲンに合成され、肝臓や筋肉に貯蔵されたり、脂肪となって皮下に貯蔵される。

5:グルコースは、そのままではエネルギー源として利用できないので、さらに分解される。

その過程は、酸素が供給される(好気的)代謝でのATPの産生と、酸素が供給されず乳酸を生成する(嫌気的)代謝に分けられる。

※ATP(アデノシン三リン酸):生命活動のエネルギーとなるATPは、栄養素を分解すrことで賄われる。炭水化物や脂質、蛋白質がエネルギーとして働くためには、ATPに内在するリン酸化合物が重要な役割を果たす。

脂肪

脂肪の多くは、安定した中性脂肪(トリグリセリド)として摂取される。

1:咀嚼されて胃に入った脂肪は、十二指腸において、肝臓で分泌される胆汁によって乳化され、分解が促進される。

※乳化:混ざり合わない物質が、ある物質を加えることで混ざるようになること。

2:脂肪分解の大部分は、膵臓から分泌される膵リパーゼと胆汁の胆汁酸により行われる。

3:中性脂肪はグリセリンに脂肪酸が結合したもので、膵リパーゼでグリセリンと脂肪酸に分解される。

4:グリセリンは親水性があり、そのまま小腸(上皮細胞)から吸収される。

脂肪酸は親水性が低く取り込みにくいため、胆汁に含まれる胆汁酸でさらに細かく乳化されてから吸収される。

5:吸収されたグリセリン・脂肪酸は、さらに蛋白質と結合して、リポ蛋白質として、多くはリンパ管で吸収され、心臓の動脈から全身へと運ばれてエネルギーとして使われる。

主な消化器の要点まとめと概要

主な栄養素の変化

1:糖質(でん粉)はアミラーゼにより麦芽糖に変化する。麦芽糖はマルターゼによりブドウ糖に変化する。

2:蛋白質はトリプシンによりアミノ酸に変化する。

3:脂肪はリパーゼにより脂肪酸、グリセリンに変化する。

■摂取した食物の吸収率

糖質99%
脂質75~85%
蛋白質80~85%

摂取した糖質は、ほとんどすべてが吸収される。

主な消化器・酵素等

消化の大部分は、小腸で加水分解され吸収される。胃から送られた半消化物は、膵液・腸液・胆汁の作用を受ける。

膵液の酵素は、蛋白質、脂肪やでん粉を吸収しやすい成分に分解、腸液の機能は消化をおし進め、胆汁は、脂肪と結合して脂肪の消化を助けている(下表参照)。

臓器酵素等消化される物生成される物
口腔咀嚼――――
唾液プチアリン(アミラーゼ)でん粉(糖質)デキストリン、麦芽糖(マルトース、二糖類)
胃液
2~3L/日
ペプシン蛋白質ペプトン
リパーゼ脂肪脂肪酸、グリセリン
胃酸(塩酸)
(pH1.0~1.5)
カルシウム水溶性にする
十二指腸肝臓胆汁を1L/日分泌→胆嚢へ貯留――――
胆嚢胆汁脂肪乳化させる
膵臓(膵液)膵リパーゼ脂肪脂肪酸、グリセリン
アミロプシン糖質――
エンテロキナーゼ(トリプシノーゲン、トリプシン→小腸へ)蛋白質、ポリペプチド、ペプトンポリペプチド
アミラーゼでん粉麦芽糖
小腸トリプシン蛋白質、ペプトンアミノ酸
腸液エレプシン(ペプチダーゼの混合物)ペプトン、ポリペプチドアミノ酸
ジペプチダーゼジペプチドアミノ酸
マルターゼ麦芽糖ブドウ糖
ラクターゼ乳糖ブドウ糖、ガラクトース
スクラーゼショ糖ブドウ糖、果糖
腸リパーゼ脂肪脂肪酸、グリセリン
大腸微生物(腸内細菌)食物繊維等ビタミンB、Kなど、便

小腸で吸収された栄養素の搬送

その多くは肝臓に貯蔵される。

1:腸の毛細血管→門脈→肝臓→静脈→心臓→全身へ

(糖質、一部の脂肪酸、蛋白質、ミネラル、水溶性ビタミン、水)

2:リンパ管→胸管→静脈→心臓→全身へ

(脂質、脂溶性ビタミン)

腸内細菌

約500~1,000種類、約500兆~1,000兆個、総重量約1.5kg。役割、機能は各種臓器に匹敵する。

以上

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