
今回は、5年以上も衛生管理者試験1種・2種の研究をしている衛生管理者マスターの私ヒロヤが、衛生管理者試験の出題範囲に含まれている赤血球・白血球と血漿・血小板・筋肉のはたらきについて解説します。
様々な筋肉の種類もご紹介するので、衛生管理者試験を受験予定の人はぜひ最後までお読みください。
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赤血球・白血球の要点まとめと概要
1:ヘマトクリット値とは血液中の赤血球が占める容積である。
2:赤血球の寿命は約120日、白血球は3~4日である。
3:白血球のリンパ球には免疫機構の役割があり、抗体を産生するB細胞と、標的を直接攻撃するT細胞がある。
■血液の成分
<有形成分>
・赤血球
・白血球
・血小板等
<無形成分>
・血漿
有形成分が約45%、無形成分が約55%である。
※なお、血液の凝集反応とは、赤血球にある凝集原と他人の血清中の凝集素が抗原抗体反応を起こし赤血球が寄り集まること。あわせて理解しておきたい。
血液の量と組織
血液は体重の約8%(体重の1/13~1/10)で、体重60kgの男性で約5Lである。そのうち約45%が赤血球、白血球、血小板などの有形成分(血球)で、約55%が無形成分の血漿である。
赤血球
①形状:無核の円盤状で両面の中央がへこんでいる。
②大きさ:生鮮状態で直径約8.5μm。
③数:男子500万個/mm3、女子450万個/mm3。血球の約96%。
④赤色骨髄で作られ、古くなると、肝臓、脾臓で壊される。寿命は約120日。
⑤血液のpHの調節維持を行う。
⑥機能:酸素を組織に供給する。この役割を担うのがヘモグロビン(血色素)である。ヘモグロビンは鉄分を含む蛋白質であり、赤血球内で生産される。血液が赤く見えるのはヘモグロビンのためである。ヘモグロビンには身体中の約60%の鉄が含まれ、周囲の酸素濃度によって構造を変えて、その鉄イオンに酸素を結合したり離したりする性質を持っている。ヘモグロビンは酸素と結合すると鮮紅色のオキシヘモグロビンとなり、酸素を解離すると暗赤色のデオキシヘモグロビンになる。このため動脈血は鮮紅色に、静脈血は暗赤色に見える。
⑦ヘマトクリット値:血液中の赤血球が占める容積である。成人の正常値は男子42~45%、女子40~42%であり、男女差がみられる。
白血球
①形状:アメーバ様運動をし、有核である。
②大きさ:5~20μm。
③数:6,000~8,000個/mm3(男女差なし)
④赤色骨髄、リンパ組織で作られ、古くなったものは脾臓、骨髄で壊される。寿命は3~4日である。
⑤機能:食作用(細菌、異物を貪食)、解毒作用(異種蛋白の処理)、ヘパリン生成(血管内血液凝固の防止)、ヒスタミン生成(免疫反応)、免疫作用(抗体産生)。
⑥白血球の種類:顆粒球と単球、リンパ球がある。リンパ球は細菌や外来異物に対する免疫機構として重要な役割を担っている。リンパ球には抗体を産生するB細胞と、標的を直接攻撃するT細胞がある。顆粒球は細胞内に多数の顆粒を含み、好中球、好酸球、好塩基球に分類される。単球(マクロファージ、大食細胞)は抗体で覆われた病原体の食作用と殺菌作用がある。
⑦免疫
免疫は「自然免疫」と「獲得免疫」の2つに大別される。
自然免疫は生まれつき人間の体に備わっている免疫で好中球やマクロファージなどが担う。獲得免疫は液性免疫(又は体液性免疫)と細胞性免疫の2種類がある。
液性免疫は、リンパ球(B細胞)が産生する抗体が病原体やウイルスの標的細胞を排除する。細胞性免疫は、リンパ球(T細胞)などが直接、病原体など異物を攻撃する。
体に免疫反応を起こすウイルスや異物を抗原と呼び、抗体はリンパ球が抗原を認識すると免疫反応を起こして作られる、蛋白質免疫グロブリンである。
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血漿・血小板・その他の要点まとめと概要
1:血小板は、血管が破れて出血すると、そこに集結して血栓を作り、傷口をふさいで出血を止める。
2:フィブリノーゲン(繊維素原)は体外で酸素に触れ、不溶性のフィブリン(繊維素)に変化し、血液を凝固させる。
■血液の構成
<細胞成分>
・赤血球
・白血球
好中球
好酸球
好塩基球
単球
リンパ球
・血小板
<血漿>
・有機物
血漿蛋白質(フィブリノーゲン(繊維素原)、アルブミン、グロブリン)
糖・脂質・老廃物
・無機物
電解質
水分
血漿(液体成分)
血液から血球を取り除いた淡黄色、コロイド状の液体で、血液全体の55%を占め、その91%は水分である。ここに蛋白質、糖質、電解質、無機質、酵素、ビタミン、ホルモンなどが溶解している。
①生理作用:浸透圧の維持、免疫抗体の産生、血液凝固、体液・体温調節、栄養素・老廃物・ホルモンの運搬、血圧の調節、pHの調節維持
②リンパ:血漿が毛細血管壁からしみ出した液体を間質液(組織液)といい、この一部がリンパ毛細管に入りリンパ管を流れる液体をリンパという。
③血漿蛋白質:主に肝臓で合成される。
・アルブミン:浸透圧の維持、細胞への蛋白質供給
・グロブリン(α、β、γ):免疫機能に関与し、γグロブリン(抗体)は免疫グロブリン(Ig)とも呼ばれる。
④血清:血漿からフィブリノーゲンを除いたもの。
⑤血糖:血中のブドウ糖(グルコース)であり、正常値80~150mg/dl含まれる。
・血糖上昇ホルモン:成長ホルモン(下垂体前葉)、副腎皮質刺激ホルモン(副腎皮質)、アドレナリン(副腎髄質)、グルカゴン(ランゲルハンス島・α細胞)
・血糖低下ホルモン:インスリン(ランゲルハンス島・β細胞)
血液型
・血清中に抗Aと抗Bの凝集素があり、赤血球中にはこれを凝集させる凝集原A、Bがある。この性質により血液はA、B、AB、Oに分けられる。
・血液型を決定する抗原はABO式血液型以外にも、Rh式血液型などがある。
血液の凝固・凝集反応
血液の凝集反応とは、赤血球にある凝集原と他人の血清中の凝集素が抗原抗体反応を起こし赤血球が寄り集まること。
赤血球のA型にはA抗原(凝集原A)、B型にはB抗原(凝集原B)があり、血清には赤血球と反応する抗体として、A型にはB抗原と反応する抗B抗体(凝集素B)、B型にはA抗原と反応する抗A抗体(凝集素A)がある。
<血液の凝固反応>フィブリノーゲン(繊維素原)が不溶性のフィブリン(繊維素)に変化し血液を凝固させる
血小板
血管が破れて出血すると、そこに集結して血栓を作り、傷口をふさいで出血を止める。
・正常値:12万~38万個/μL、2~4μm、無核である。
・赤色骨髄で作られ、脾臓で壊される。
筋肉の要点まとめと概要
1:直立、姿勢保持のとき、筋肉は等尺性収縮をしている。伸びたり縮んだりせずに同じ長さを保持しているという意味である。
2:心筋は骨格筋と同じ横紋筋であるが、不随意筋である。
■筋収縮の種類
<静的収縮>
・等尺性収縮(アイソメトリック)
<動的収縮>
・等張性収縮(アイソトニック)
短縮性収縮(コンセントリック)
伸張性収縮(エキセントリック)
・等速性収縮(アイソキネティック)
同じ筋肉でも収縮の種類によって最大筋力は異なる。
筋の種類
筋組織は筋繊維の集まりであり、収縮によって運動を行う。骨格筋、平滑筋、心筋の3種類に分けられる。そのうち骨格筋は約400個あり、体重の約50%である。
それぞれの筋肉は、筋繊維が何十万本と束になってできている。
【筋】
<横紋筋>
・骨格筋=随意筋
・心筋=不随意筋
<平滑筋>=内臓筋=不随意筋
①形態的分類:横紋筋(骨格筋、心筋)、平滑筋(内臓筋)
②機能的分類
・随意筋:自分の意志でコントロールできる筋肉。骨格筋がこれにあたり、脳脊髄神経支配を受ける。
・不随意筋:自分の意志ではコントロールできない筋肉。平滑筋、心筋がこれにあたり、自律神経支配を受ける。
③色の違いによる分類
・白筋(速筋)は速い収縮で疲労しやすい。
・赤筋(遅筋)は持続的な弱い収縮で疲労しにくい。
収縮力(筋力)
筋肉の収縮力は、筋肉の太さに比例し、1回の収縮の中では収縮しようとする瞬間に一番大きい作業能力を現す。最大筋力は断面積1cm2当たり約6.5kgで性差、年齢差はほとんどない。
筋収縮の種類
①動的収縮
・等張性収縮:ダンベルを使った運動のように、一定の抵抗における筋の収縮で、伸張性収縮と短縮性収縮がある。動きのある運動になる。
・伸張性収縮:筋が緊張しつつもより筋が伸びてゆく状態。
・短縮性収縮:筋が短縮しながら力を発揮する状態。
・等速性収縮:関節の回転速度や作用を及ぼす部分の動く速さを規定し、そのとき発揮される力。
②静的収縮
・等尺性収縮:運動は起こらないが、筋を緊張させ姿勢を保つ。
筋疲労
筋に反復刺激を与え続けると収縮力がだんだん減り、ついには収縮不能となる。これを筋疲労という。
筋疲労の原因
①過度の刺激
②グリコーゲンの欠乏
熱エネルギー源であるグリコーゲンは、筋肉の収縮時に酸素の供給が不十分だと、水と二酸化炭素にまで分解されず乳酸が生成される。従来はこの乳酸が筋疲労の原因物質と考えられていたが、現在は否定する見解が一般的である。
熱エネルギー源
筋肉内、肝臓に蓄えられたグリコーゲンはCO2とH2Oに分解できるが、筋繊維の収縮は直接的にはアデノシン三リン酸(ATP)が二リン酸(ADP)に分解する際に生じるエネルギーによる。ATPが枯渇するとグリコーゲンが水と二酸化炭素に分解されATPの合成を行う。
以上
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